
NEWS新着情報
2025年1月より公式インスタグラムを開設しました
- 2025.05.14クリニックレター クリニックレター5月号「血圧についての誤解と曲解」
- 2025.04.11クリニックレター クリニックレター4月号「睡眠と健康との関連」
- 2025.03.10クリニックレター クリニックレター3月号「風邪の漢方-基本の基本-」
- 2025.02.05クリニックレター クリニックレター2月号「正しい食事とはなんだろう―竹熊宣孝先生のことなどー」
- 2025.01.09クリニックレター クリニックレター1月号「新年あけましておめでとうございます」
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2024.12.08お知らせ
月曜日の心療内科担当医が交替しました。
12月より、新任の橋本亮医師が月曜心療内科外来を担当することになりました。
橋本医師のプロフィールはクリニックレター12月号をご参照ください。 - 2024.12.08クリニックレター クリニックレター12月号「苦悩的情動から喜びの情動へ」
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2024.11.14お知らせ
浅井医師(女性内科)の診察日を下記のように変更します。
11月23日(土・祝)→11月31日(土) 12月28日(土)→12月26日(木・午前) -
2024.11.14お知らせ
年内の診療は、12月30日(月)午前診までとさせていただきます。
年始は1月6日(月)より診療をおこないます。 - 2024.11.14クリニックレター クリニックレター11月号「健康寿命を少しでも伸ばすためにー骨粗鬆症―その2」
- 2024.10.07クリニックレター クリニックレター10月号「健康寿命を少しでも伸ばすためにー骨粗鬆症―その1」
- 2024.09.06クリニックレター クリニックレター9月号「四題噺『血液型・食あたり・性格・検査値』」
- 2024.08.16クリニックレター クリニックレター8月号「癌と漢方・食事・運動」
- 2024.07.12クリニックレター クリニックレター7月号「家庭薬についての学び」
- 2024.05.26クリニックレター クリニックレター5月号「第74回日本東洋医学会学術総会」
- 2024.04.10クリニックレター クリニックレター4月号「『紅麹』問題の背景にあるもの」を追加しました。
- 2024.04.10お知らせ 4月1日より、窓口でのお支払いに、クレジットカード、交通系カードなどの電子マネー、PayPayなどのコード決済をご利用いただけるようになりました。
- 2024.03.15クリニックレター クリニックレター3月号「知っておいていただきたい検査データとその意味【第2回 心不全マーカー:BNPとBNPpro】」を追加しました。
- 2024.02.09クリニックレター クリニックレター2月号「知っておいていただきたい検査データとその意味【第1回 CKDとeGFR】」を追加しました。
- 2024.01.16クリニックレター クリニックレター1月号「葛根湯は風邪薬ではありません」を追加しました。
- 2023.12.12クリニックレター クリニックレター12月号「江戸期の漢方 その2」を追加しました。
- 2023.11.25クリニックレター クリニックレター11月号「江戸期の漢方」を追加しました。
- 2023.09.12クリニックレター クリニックレター9月10月合併号「現在流行中の新型コロナウイルス」を追加しました。
- 2023.08.02クリニックレター クリニックレター8月号「クリニックからのお知らせ(院内での感染対策に関しまして/オンライン診療の開始」を追加しました。
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2023.08.01お知らせ
オンライン診療のお知らせ
※8月1日よりオンライン診療を開始しました。
※オンライン診療は「再診の患者様に限り」ご利用いただけます。
※オンライン診療の予約は30分で3名です。順番の予約はできませんのでご了承ください。
詳しくは「オンライン診療に関するお知らせ」をご覧ください。 - 2023.07.03クリニックレター クリニックレター7月号「こむら返り」を追加しました。
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2023.07.03お知らせ
心療内科担当医交代のお知らせ
水野泰行医師が6月末に退職し、山本修平医師が月曜午前の外来を担当します。 - 2023.06.19クリニックレター クリニックレター6月号「ガッカイ・・って」を追加しました。
- 2023.05.15クリニックレター クリニックレター5月号「新型コロナウイルスワクチンについて」を追加しました。
- 2023.04.11クリニックレター クリニックレター4月号「心筋梗塞や脳卒中の予防と小さな町との関係(その2)」を追加しました。
- 2023.03.07クリニックレター クリニックレター3月号「心筋梗塞や脳卒中の予防と小さな町との関係」を追加しました。
- 2023.02.09クリニックレター クリニックレター2月号「節分は年越しの行事だった?」を追加しました。
- 2023.01.10クリニックレター クリニックレター1月号「体を温める漢方生薬の代表 -附子」を追加しました。
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2017.11.06お知らせ
筋トレDVDのご紹介(YouTubeにリンクします)
「漢方専門医・西本隆監修のサルコペニア予防 筋肉トレーニング」
このDVD購入申込書はコチラからダウンロードしてください。 - 2017.06.16クリニックレター クリニックレター6月号「6月17日DVD完成予定!自宅でできるウェルエイジングのための筋肉トレーニング&ストレッチ」を追加しました。
全人医療としての漢方医学
私は1981年に神戸大学を卒業し、3年間の内科研修の後、兵庫県立尼崎病院内科東洋医学科(兵庫県立東洋医学研究所兼務)に就職しました。
私が入所した1984年当時はプレハブ2階建てのお世辞にも立派とは言えない建物でしたが、その翌年、県立尼崎病院の新築移転にともない作られた新研究所は、広々とした実験室や、生理の実験用のシールドルーム、動物舎まで備えた立派なものになりました。
その新しい研究所で、漢方を現代医療の場で生かそうという志を持った仲間たちと、遅くまで実験を繰り返したり、難病を中心とした入院患者さんの治療に関してディスッションをしたりと、充実した日々を過ごしたものです。
その後、中国の天津市中医学院(中国医学専門の大学)での研修や兵庫県立柏原病院東洋医学科への出張などを含め1992年まで8年間、一貫して兵庫県立東洋医学研究所で漢方の臨床と研究に従事しました。
この8年間の貴重な経験を生かして1996年には現在の西宮市甲子園口に漢方を専門とするクリニックを開業し、現在に至っています。早いもので、私の漢方歴も、もう30年近くになろうとしています。
私の専門である内科領域だけをみても、漢方だけですべての疾患に対応するのは無理な話です。
疾患のターゲットを絞り、問題を解決するという点においては、殆どの局面で漢方は西洋医学の後塵を拝することになります。もちろん、腓腹筋痙攣(こむら返り)に芍薬甘草湯、かぜ症候群に麻黄湯、葛根湯など、あるいは機能性胃腸症に六君子湯など、西洋薬と同等またはそれ以上の力をもった漢方処方もありますが、漢方治療の醍醐味は、「漢方処方を西洋薬と同じレベルで使いこなす」ということだけでは決してないのです。
私の患者さんでAさんという女性がおられます。Aさんはランゲルハンス細胞肉芽腫症に対する外科的手術のため汎下垂体機能低下症となり、以後、副腎皮質H、抗利尿H、甲状腺H、成長H、女性H、黄体Hなど様々なホルモン補充療法を受けておられます。
内分泌学的には充分な治療を受けておられ、検査データも問題のない範囲でしたが、当院に来られた主訴は、「体がしんどくて仕事に行けない」というものでした。
私は内科医であり、かつ、漢方専門医であるので、患者さんを西洋医学的な目で見ると同時に、脈診、舌診、腹診といった漢方独特の診察方法を用いて、患者さんの病態の漢方的な分析をおこないます。
Aさんの場合は、体内の水分の分布異常をきたしている病態、漢方的には「水毒」であろうと判断し、「五苓散」という処方を飲んでいただいたところ、当初の訴えが軽減し、ほぼフルタイムでの仕事が可能になりました。
西洋医学的に充分な治療をおこなっていたはずの患者さんに、漢方的な治療を追加することにより、彼女のQOLが劇的に改善したのです。
漢方には「標治」「本治」という言葉があります。「標治」とは患者さんが現在訴えている症状(表に出ている症状)を治療するということで、「本治」とは、今は表に出ていない患者さんの体質傾向を治療する、という意味です。
例えば、月経痛を訴えてこられた患者さんを診察すると、脈やお腹に力がなく舌もやや色が白くてやや大きな、いわゆる「虚証」タイプの方のため、月経痛を改善するだけでなく胃腸機能を改善したり抵抗力をつける生薬を配合した処方を飲んでいただいたところ、半年くらいして、「体重が増えてきた」「風邪を引かなくなった」と喜ばれることもありますし、逆に、脈やお腹の緊張が強くて舌の色が赤いような患者さんに、緊張を和らげる生薬が配合された処方をしたところ、月経痛が改善しただけでなく、少しのことではイライラしなくなり、ご主人や子供さんとの関係がよくなった、と思わぬ効果があったとおっしゃる事なども、まれなケースではありません。
西洋医学的な診断をおこない、治療指針に従ったスタンダードな治療をするだけでなく、「漢方力」をフルに発揮して、患者さんの「本治」を心がけていると、患者さんの人生が変わってくることを目のあたりにすることがままあるのです。
開業して間もないころ、新潮社から「あなたを幸せにする漢方」という本を上梓しました。
一般の患者さん向けに、「漢方治療とは、漢方の考え方とはどのようなものか」をわかりやすく書いた本なのですが、当時は「あなたを幸せにする、なんて、ちょっと言いすぎかな」、と思わないでもなかったのですが、自分自身が様々な患者さんと長くお付き合いをさせていただいた結果として、「漢方は人を幸せにすることができる」と自信を持って言えるようになりました。
そんな漢方ですが、漢方薬の大事な原料である漢方生薬は、そのほとんどを中国からの輸入に頼っている自然資源です。
昨今、中国の経済的な発展による人件費の増大、地球温暖化による環境の変化、さらには乱獲などにより、漢方生薬の枯渇、輸入価格の高騰が大きな問題になっています。特に保険医療においては、生薬価格が保険薬価を上回るという、いわゆる逆ザヤ現象が広がっており、せっかく根付いてきた漢方保険診療がこのままでは事実上継続できないという危機に瀕しています。「病気を治す」だけでなく「人が幸せになる」医療のために、漢方生薬資源の保護と漢方保険診療に対する国の理解を求めたいと強く願っています。
医療法人社団岐黄会
西本クリニック理事長
西本 隆
ACCESSアクセス
〒663-8113 西宮市甲子園口2丁目8-31
【JR神戸線でお越しになる場合】
- JR甲子園口駅南側出口から「すずらん通り」を徒歩3分
- 阪急神戸線でお越しになる場合:阪急西宮北口駅から
→阪急バス「JR甲子園口」行でJR甲子園口まで約15分
→タクシー利用約10分
【阪神電車でお越しになる場合】
- 阪神甲子園駅から
→阪神バス「JR甲子園口」行でJR甲子園口駅まで約10分
→タクシー利用約8分
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||
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午前 | 月~土 9:00~12:30 |
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午後 | 火・木 15:30~18:30 月・金 14:30~17:00 |